寸借詐欺の予防と対処
寸借詐欺とは、人の善意につけこんで「お金を借してください」と持ちかけ、騙し取る詐欺犯罪です。
リアルでも古くからある手口で、例えば駅などで「○○へ行きたいが、財布を落としてしまった。お金を貸してくれないだろうか」と、見ず知らずの人から話しかけられます。金額は、数百円〜数万円と幅がありますが、お金を返すために連絡先を教えても、その後音沙汰なしとなるケースが多いようです。
出会い系サイトや婚活サイトでも、メール交換相手から「困っているのでお金を貸してほしい」などと持ちかけられ、結局、返済されずに逃げられるといった詐欺が増えているので、注意が必要です。
下心につけこみ、お金を無心する
出会いサイトや結婚情報サイトの場合、メール交換は男性対女性となります。寸借詐欺の犯人は、男性である場合、女性である場合と様々ですが、やはりサイトの特性上、どちらかというと男性が女性に騙されるケースが多いようですね。
知り合ったばかりの相手に、簡単にお金を貸してしまうというのは、お金を貸す側にも非があるのではないかと思いますが、「非常に困っているなら、何とか助けてあげたい!」という親切心&同情と「貸しをつくっておけば、何かと都合がいい。ひひひ」という下心も手伝って、案外ころっと騙されてしまうものなんですね。
実際にあった寸借詐欺メール
どのケースも、同情を誘うような話ではありますが「本当かな?」と疑いたくなるような理由ですよね。
常識的に考えれば、相当怪しい
知り合って間もないような相手から、お金を無心されるというのは、常識的に考えたら相当怪しいことですよね。
寸借詐欺かどうかはさておき、普通の感覚なら「知り合って数日&ひどい場合は初めてのメールで、顔も見たこともないような相手にお金を借りようとするか?」を考えるべきだと思うんです。冷静に考えてみれば、まずはここで「この人、ちょっと非常識なんじゃない?」と、相手に対して警戒するのではないでしょうか。
そもそも、身元がまったく分からない相手にお金を貸して、きちんと戻ってくるかどうかですよね。例え、携帯電話番号やメールアドレス、住所や氏名を教えてもらったとしても、それが果たして本当に本人の情報なのかどうかも分かりません。嘘など、いくらでも言えますから。
お金を振り込んだ後、相手からの返信や連絡がぷっつりと途絶え「しまった!騙された!」と気がついても遅すぎます。それでも「本当に困っているのかも知れないし、相手を信じて貸してあげたい」というのであれば、相手にお金をあげるつもりでいたほうが良いでしょう。
寸借詐欺に遭った場合の対処法
相手とやりとりしたメールのログ、お金を渡した証拠(振込明細書、または振り込んだ日時や金額が記載されているメモ)などは、証拠として必ず保管しておいてください。そして、相手が登録していた出会いサイトやコミュニティサイトのサポートセンターに通報しましょう。
その後、証拠を持参の上、最寄りの警察や国民生活センターへ相談に行くことをおすすめします。
その相手は様々なサイトで、同様の詐欺行為を繰り返しており、多数の被害者から警察に相談が届いている可能性があります。「相談=詐欺に遭ったことを、他人に公表する」ようなものなので、恥ずかしく思うかもしれませんが、警察への相談が犯人逮捕のきっかけになります。
普通の感覚なら、知り合ったばかりの相手にお金を借りようとは思いません。この時点で、寸借詐欺を疑いましょう。